君がいた夏

…いつの頃からだろう…
…夏が来なくなってしまったのは…

 ふと
 空調の利いた部屋にいる自分に
 気付く

 茹だるような暑さに
 身を焼き
 心を焦がした日々は
 時の流れの中で
 少しずつ形を失って

 そんな時
 真夏の日差しの中にいる
 君の姿を見た
 
無くしてしまった時間の中に
 今も暮らしている君を

 君の姿が眩しくて
 体が日差しに焼かれたがるんだ

 君の姿が眩しくて
 心が日差しに焦がされたがるんだ

 夏を探しに出かけよう
 そこにきっと
 君もいるはずだから

 もし
 真夏の日差しの中で
 君に出会えたなら
 その時は
 美食とまではいかないけれど
 冷し中華の一杯ぐらいは
 奢るからさ

ニア
いこか… …もどろか